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2014年3月27日 (木)

一緒に動くと見えてくる

(このブログで取り上げる話は、事実に基づいた完全なるフィクションです)

○月×日

(前回からのつづき)


このかたとの、ある日の手続き同行。
行ける行けないで揺れながらも、当日は約束の時間よりもだいぶ前に、待ち合わせ場所にいる。一睡もできなかったと話し、かなりの緊張感。
窓口に行くときには、いつもこのような状況になるという。


一人だと、行けないからいいや、になるけど、キャンセルするとまる子さんに迷惑がかかるから、絶対に行かなくてはならないと思った。と話してくれた。
その思いだけで、胸がいっぱいになる。
今日は忙しいのにありがとうございます、と汗だくで何度も言う。


このかたのどこが、「人格っぽい」のか。本当に、レッテルというのは腹立たしい。困った人、という前情報にこちらが不安になったり、嫌だなと少しでも思ってしまうと、その気持ちは繊細で敏感な彼らに見抜かれる。

すると彼らも警戒心や不安が増大し、余計に信頼関係が築けず話がかみ合わない。そうなると、さらに「困った人」、というレッテルを、支援者が強めてしまう悪循環。相談の仕事をするものとして、あってはならないことだ。うまくいかないことを、相手のせいにしてはならない。


担当させて頂くかたたちは、皆、このように真面目で優しく、気遣いの人たちだ。
できる能力は高くても、そこに至るまでの不安や諦めが強いから、恐怖で全く動けなくなったり、逆に多弁でよくわからない行動や言動になってしまう。見た目ではわからないことだ。


一緒に動くことで、そのかたの外での様子を客観的に見ることができる。また、一緒に成功体験ができる。行く前には、何をどんな風に伝えたいのか、こちらは何をサポートすればよいのかを、しっかりと打ち合わせをするので、失敗は少ない。準備をしっかりしておくことで、大体は乗り切れる。失敗しても、一緒に振り返り、次に生かしていける。


ひとつひとつ、体験を積み重ねていくしかない。地道なことだけど、そうやって積み重ねていくと、ある日、「こないだは一人で行ってきました」と言われて、こちらが驚いたりする。

ずっとまる子さんに付き添ってもらうのも悪いし、それじゃいけないと思うので、と話してくれる。かかわり方によっては、毎回一緒に行ってもらいたい、とそれが当然のように思われてしまうが、そうならない信頼関係を築くことが必要だ。


しかしある日、このかたから、深刻な表情で相談があると言われた。
こちらの支援を受け続けることに、不安があるのだという。



つづく





 

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