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2014年4月 7日 (月)

しんどくなったら、離れてください

(このブログで取り上げる話は、事実に基づいた完全なるフィクションです)

○月×日

(前回からのつづき)


深刻な顔で相談に現れたそのかたは、別の場所でまたトラブルをおこしてしまったと話してくれた。


カッとなると、過去の関係ないことまで思い出してしまい、怒りがおさめられないという。

また、自暴自棄になると、あえてカッとなりそうな所へ出向いて、ケンカをふっかけるようなこともしてしまうのだと言う。後からものすごく後悔して落ち込む。そのことで周りから人が離れていくし、または、いたたまれなくなって、自分から関係を切ってきたのだと。


仕事も、人間関係も、居場所も、継続しない。いい人だ、いい場所だ、と思うと自分から急激に近づくけど、ちょっと違うなと思うと、急に嫌になってしまい、トラブルになる。それまでの信頼は、すべてふっとんでしまうのだという。


そしてそのかたは、私にこう言った。


「私と関わってて、もしまる子さんがしんどくなったら、遠慮せず私から離れてください。」

「仕事だから今までこうやって私に合わせてきてくれたけど、迷惑でしょう?めんどくさい奴ですから私は。」

「まる子さんが嫌な思いをする前に、離れたほうがいいから」



私はとても切なくなった。

誰にも理解されない孤独を抱え、わかってくれる人を探しているのに、
ようやく見つかったと思ったら、継続すればするほど、それは恐怖にかわる。


その人を信頼しているからこそ、その人から嫌われたり、自分から嫌になってしまうことを、恐れているのだ。

でも、トラブルにならないと、自分からは離れられない。
でも信頼しているから、トラブりたくない。
複雑な、そして悲しい感情と葛藤が、そこにあった。


私はこう伝えた。

「私からは離れませんよ。支援は継続してナンボですから。○○さんがどんな状態になっても、何を言われても、○○さんから申し出ない限り、こちらから支援を打ち切ることはしません。」

「出来ることは限られますけれど、私が唯一、自信を持って出来ると言えるのは、関わりを継続すること。これだけは確実です」


そのかたはまたしても、目をまんまるくして驚き、戸惑っておられた。


しかしその後、支援が終了するまで、一度も、このかたが支援の中止を申し出て来ることはなかったし、こちらとのトラブルもなかった。



このかたに寄り添っていて、感じたこと。

生きていて、安心できる時が、ないのだな。
孤独で、常に誰かとつながりを求めているけど、でも、一人がいい。
でも、誰かとつながりたい。そんな相反する思いを抱えて苦しんでいる。

そんな自分が嫌になって、自暴自棄になったり、急にさみしくなって人や薬に依存したり。コントロール出来ない不安定な自分と、常に闘っている。

私にはそう思えた。


こういうかたは、結構おられる。
殆どが、幼少期に家族関係での苦しみやトラウマを抱えている。

無条件に家族から愛された記憶がなく、虐待や、過剰な期待をされ、抑圧された幼少期、思春期を過ごしておられる。

そしてそれが生きづらさとなり、青年期や社会に出てから、さらにつまづくことが増え、周りから病気じゃないかと言われたり、自分で病気かも、と思って、精神科や心療内科へ行く。


このかたもそうだった。


「人格っぽい」と言われてしまう方々の背景には、必ずと言っていいほど、幼いころの苦しみやトラウマがある。


そして、それらが引き起こす抑うつや攻撃性などの状態に、診断がつけられて、投薬が始まる。



私は、このかたの受けている治療にも、切り込むことにした。





つづく

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